6.家づくりにかかる諸経費について

家づくりにかかる諸経費について
お伝えしていきます。


諸経費とは、


"住宅ローンを借りる時に銀行に
支払わなければいけない経費"
"火災保険・地震保険料"
"登記費用"

の3つのことを言います。

まずは『銀行に支払わなければいけない経費』
ですが、これは選ぶ住宅ローン商品によって
かかる経費が違ってきます。


例えば、
固定金利選択型の住宅ローンでは、

✔印紙代 
✔事務手数料 
✔保証料

money_syunyuinshi.png

この3つの経費が必要となるのが一般的なのですが、
フラット35であれば、
保証料はいらないものの、

✔融資手数料 
✔印紙代 
✔団体信用生命保険料
✔つなぎ融資手数料 
✔つなぎ融資金利

といった全く違う経費が
かかってくることになります。


また、同じ固定金利選択型の
住宅ローンだったとしても、
銀行や借入れする人によって
条件が違ってきます。

フラット35のつなぎ融資にかかる
手数料や金利は、土地を自己資金で
買うのかそうじゃないのか?
によっても違ってきます。

一般的には、これらの経費は、
銀行がオススメする固定金利選択型の
住宅ローンは安くて、あまり銀行が
オススメしてくれない固定の住宅ローンは
高いものなのですが、
金利に加えこれらの経費まで安いという
理由から安易に固定金利選択型ローンを
選んでしまう方が多いので、
注意していただければと思います。

では、
続いて「火災保険・地震保険」について
お伝えします。
火災保険については、損害保険会社に
よって違いがあり一概には言えないので、
火災保険を選ぶ上で最低限の知識を
お伝えしていきます。


jishin_house.png

まず、火災保険は『建物のみ』になのか?
あるいは『家財』も入るのか?
という選択肢があります。
『家財』とは、テレビやソファなど
のことですが、もちろん『家財』まで
入ると保険料は高くなります。


そして次に、保証範囲によって
支払う費用が違ってきます。
火災保険ですから、
もちろん火災による被害には
対応しているのですが、
ここ最近では、自然災害による
浸水被害が増えていることから
『水災』による被害まで
網羅される方が多くなっています。


kaji_house.png


そうなれば費用はもちろん上がってし、
このご時世ですから、
少し土地が低いと感じている方だけじゃなく、
たとえ心配がない地域でも、
多少費用はかかってしまいますが
水災には対応しておくほうが
無難かもしれませんね。


また、火災保険の価格は
『建物の構造』によっても
違ってきます。
少し意外かもしれませんが、
実はこの建物の構造が、
火災保険の価格を最も
左右するんですよね。


木造住宅では、建物の構造は
『耐火(T構造)』と
『非耐火(H構造)』の2つに
分類されます。

building_house_mokuzou.png


新聞広告やインターネットで
見たことがある方も
いらっしゃるかもしれませんが、
『省令準耐火構造』という構造が
木造住宅では耐火構造(T構造)
にあたります。

そして、耐火なのか非耐火なのかで、
火災保険の価格はなんと
60%近くも変わってしまいます。
パーセンテージでは、
いまいちピンとこないでしょうから、
数字でご説明させていただきます。


例えば、火災保険は10年間までは
一括払いをすることができますが、
2000万円の建物で耐火と非耐火を
比較してみると、あくまでザックリですが、
耐火なら10年で約15万円なのに対し、
非耐火なら10年で約35万円もの費用が
かかってきてしまいます。
その差なんと約20万円です・・・
しかも10年で・・・


money_character_strong_yen.png

ですから、住宅会社でプランを
してもらう際には、その会社の建物の
基本構造が、耐火なのか非耐火なのかを
しっかり確認していただければと思います。
また、あなたが希望していることが
耐火基準から外れることもあるので、
その点も住宅会社に確認しつつプランを
してもらってください。

『地震保険』に関しては、
ポイントが5つあります。

1つ目は、
"どこの保険会社で加入しても条件が同じ"
だということ。

2つ目は、
"火災保険に入らなければ、
地震保険単体では入れない"ということ。

3つ目は、
"最長で5年なので、
5年ごとに更新しなければいけない
(1年ごとの更新も可)"ということ。

4つ目は、
火災保険同様「耐火構造なのか
非耐火構造なのか」で保険料が
60%近く変わってくる"ということ。

5つ目は、
"最大で建物の価格の
半分までしか補償してくれない"
ということ。

つまり、もし地震が起こり、
全壊したとしても、
あなたが家を2000万円で建てたとしたら
1000万円までしか保険が
おりてこないということなんですよね。

jishin_yowai.png

ですから、地震保険さえかけていれば、
地震が起こった時に建替えが出来るという
勘違いだけは決してしないように
していただければと思います。

地震保険は、当面の生活資金のための
保険だという風に認識していただいていた方が
いいでしょう。

『地震保険』は以上の5つを
覚えておくようにしてください。


では最後に、『登記費用』について
お伝えしていきます。
登記に関しては、もしあなたが現金で
家を建てる予定でいらっしゃるならば、
その多くを省略することが出来ます。
しかし、銀行で住宅ローンを
借りて家を建てるのであれば、
銀行があなたの土地や建物を
担保として設定するようになるわけなので、
必要になってきます。

では、一体どんな登記が
必要になるのかをご説明します。

✔所有権移転登記
土地を買った時に名義を売主から買主に移すための登記
(土地から買って家づくりをする方は必要)


✔建物表示登記
新築したときに構造や面積、敷地との関係
を示す登記
(住宅ローンを借りて家を建てる方全てに必要)


✔建物保存登記
新築した家が自分の持ち物であるという
ことを第三者に示すためする登記
(住宅ローンを借りて家を建てる方全てに必要)


✔抵当権設定登記
融資した銀行が土地や家を担保に入れた
ことを第三者に示すための登記
(住宅ローンを借りて家を建てる方全てに必要)


✔建物滅失登記
建替えするにあたり、もともと建っていた
家を取り壊したことを証明するための登記
(古い家を取り壊して家を建てる方は必要)


✔土地地目変更登記・・・
畑や田んぼなどの農地であったり、
雑種地といった宅地以外の土地を
宅地に変更するための登記
(宅地以外の地目の土地の上に
家を建てる全ての方に必要)

土地から買って家づくりをするのか?
建替えなのか?
によって必要になる登記は違うのですが、
この6つを覚えておいていただければ、
大丈夫だと思います。

いかがでしたか?
これであなたも諸経費について
ご理解いただけたと思います。

全体予算から、これらの諸経費に加え、
家具や家電、地盤改良費用、引越代といった
その他諸々の経費を差し引いていただければ、
あなたが土地や家に掛けられる予算が
より明確に出てくることでしょう。
これでようやく土地探しに進めることになります。

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